これからの教師の科学的教養と教員養成の在り方について
少し時間が経過してしまいましたが,日本学術会議は6月22日,
「これからの教師の科学的教養と教員養成の在り方について」
と題する要望を公表しましたね。要望は下記のURLで得ることができます。
http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-20-y1.pdf
日頃思っていたことがほぼそのままにまとめられているな,という印象です。提言は多種にわたりますが,いくつか拾いますと
・小学校二種免許状取得者の一種免許状取得の奨励(義務化)
二種ではわずかな専門の講義で免許が取れてしまうので本当に問題です。
・教員養成を学部レベルの教育から大学院レベルの教育に移行する改革の実施
先進諸国では普通です。
・科学的教養を備えた教師が採用される教員採用試験の実施
文系の大学で小学校教員養成課程が乱立状態にあり,初等教育段階での理系教育は危機的状態です。
・小学校教員養成大学入試科目での理科系科目の必須化
入試科目の多い国立大学法人の教員養成学部でも理系音痴の学生が一定割合いて問題です。
小学校だからと言ってあなどれません。各自の経緯を思い出してください。理系が得意か文系が得意か,決まるのはかなり早い時期ではありませんでしたか。小学校段階で豊かに理系を語ってくれる教師との出会いは大切です。別にそれは理系に限ったことではありませんが,日本は文系寄りの教師がさらに育成されようとしており,多いに懸念を感じている次第です。
もう一つコメントすれば技術教育についての言及がなかったのが残念です。科学的教養の必要性は大まかに言えば人類に役に立つ技術的なものづくりにあるのであり,科学技術的な,創意工夫のあるものづくり教育を(工業高校だけでなく)初等中等教育においてより一層の充実を,と訴えてほしかったですね。

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